太陽光発電所の中古取得に関する税務

このページでは、太陽光発電の中古売買にかかる税務について紹介しています。即時償却の有無や新品取得した場合との経費比較などをまとめています。

中古取得でも即時償却はできない

太陽光発電所に設備投資した場合、取得価格の減価償却方法には定額法や定率法以外にも、購入した年に費用の全額を一括で原価償却できる「即時償却」というものがあります。この即時償却とは、太陽光発電や風力発電など、再生可能エネルギーの導入拡大を促進するために創設されたグリーン投資減税制度の一つ。太陽光発電設備の購入額は本来、法定耐用年数である17年で減価償却することにより費用化されます。一方、即時償却は初年度に全額費用化することで本来納めるべき税金を繰延することが可能。そのため、すぐに手元資金が残ることになり、資金運用のメリットを先に受け取ることができます。

しかし、この即時償却は、平成27年3月31日をもって廃止されたため、現在は適用できません。これは中古取得した場合でも同様です。即時償却制度が無くなったことにより、現在は太陽光発電の購入需要も落ち着きを見せていると言えます。

【新品と中古】購入年の経費を比較

太陽光発電を新品取得した場合と中古取得した場合、どちらの節税効果が高いのかを比較してみました。ここでは例として、1,500万円の太陽光発電設備を購入したとし、それぞれ償却方法は定率法で、1年間償却した場合の経費を見てみましょう。減価償却費は、耐用年数によって定められた償却率を使って計算します。

新品取得した場合の初年度経費

太陽光発電を新品取得した場合、耐用年数は17年になるため、償却率は0.118となります。これをもとに初年度の経費を計算すると、以下のようになります。

1,500万円×0.118=177万円

中古取得(10年経過)した場合の初年度経費

耐用年数10年の場合、償却率は0.200となるため、同様に計算すると、以下のようになります。

1,500万円×0.200=300万円

上記の条件で新品取得と中古取得の経費を比較した結果、中古取得のほうが123万円も多く費用化することができるため、節税効果が高いと言えます。近年、太陽光発電が急激に普及したこともあり、即時償却の廃止だけでなく、今後は新品取得における特別償却といった特例も廃止になる可能性が示唆されています。そのため、中古取得による節税を考慮しておく必要があるでしょう。また、初年度に関しては、定額法よりも定率法のほうが経費になる金額が多くなります。原則的に法人の場合は定率法が適用されますが、個人事業の場合でも事前に税務署に届出を提出して、認定されれば定率法にすることも可能です。

耐用年数ごとの償却率

定率法・定額法における耐用年数ごとの償却率は以下の通りです。どちらも減価償却制度改正後の償却率を掲載しているので、参考にしてください。

定率法の償却率(平成24年4月1日以降取得の場合)

  • 2年…1.000
  • 3年…0.667
  • 4年…0.500
  • 5年…0.400
  • 6年…0.333
  • 7年…0.286
  • 8年…0.250
  • 9年…0.222
  • 10年…0.200

定額法の償却率(平成19年4月1日以降取得の場合)

  • 2年…0.500
  • 3年…0.334
  • 4年…0.250
  • 5年…0.200
  • 6年…0.167
  • 7年…0.143
  • 8年…0.125
  • 9年…0.112
  • 10年…0.100