太陽光発電所と固定資産税

太陽光発電所・設備に賦課される税金には、いろいろな種類があります。設置している土地には固定資産税、設備には償却資産税、売電収入があれば所得税と住民税に反映され、売電事業には事業税が発生する仕組みです。また課税対象かどうかは出力や利用目的によって変わります。

ここでは固定資産税についてまとめました。ぜひ参考にしてください。

太陽光発電に賦課される固定資産税とは

太陽光発電設備に関係する固定資産税とは、土地にかかる固定資産税、取り外し可能な設備にかかる償却資産税の2つを指しています。

屋根と一体型の太陽光発電設備は屋根の一部と見なされるため、固定資産税としてカウント。屋上や庭に設置する場合は焼却資産税の対象となる、と考えると良いでしょう。

課税対象基準について

太陽光発電設備が固定資産税の課税対象になるかどうかは、次のような判断基準があります。

  • 基準1:出力
    10kw未満なら非課税、10kw以上なら課税
  • 基準2:用途
    家庭用なら非課税、産業用なら課税
  • 基準3:産業
    住宅兼店舗や住宅の一部を賃貸用にするなど、産業形態が認められた場合は10kw以内でも課税

10kw以上の出力なら一律課税対象で、10kw未満でも自宅利用以外の用途があれば課税対象に入るということになります。

固定資産税の計算方法

土地にかかる固定資産税は、市町村が管理している固定資産課税台帳に基づき課税されます。償却資産税は評価額や耐用年数によって期間、償却率が違い、確定申告で納税額を確定します。

税額の計算方法は定率法と定額法の2種類があります。一度選択した計算法は3年間変更できません。どちらで計上すべきかは、事業初期に多くの利益を残したいなら定額法、そのほかは定率法を採用する考え方があります。経営に大きく関わることなので、税理士や税務に詳しい人の考えを聞きながら決めると良いでしょう。

土地にかかる固定資産税

太陽光発電所の土地は、宅地と同様に土地面積×路線価で算出されます。独自に固定資産の減税を行っている自治体もあるので、所有する土地の市区町村に問い合わせましょう。

注意したいのが農地を転用する場合です。転用の許可が出たり転用したことを届け出た段階で、農地は扱いが代わり宅地並みの評価を受けます。よって固定資産税は増額確定。一般市街化区域農地なら評価額は1/3で計上しますが、転用により評価は100%に。課税対象額が3倍になるわけです。

太陽光発電設備にかかる固定資産税(償却資産税)

2020年1月現在、評価額×税率(標準1.4%)で求められます。国税庁の定めた太陽光発電設備の耐用年数は17年間なので、この期間は年々評価額が下がり納税額も変わっていきます。※電力の使用用途によって耐用年数の扱いが違うため、複数の発電所を所有している場合は個別に確認するのをおすすめします。

発電設備の評価額とは

償却資産税を算出するために、設備の評価額を決める必要があります。基本的な考え方は次のとおりです。

  • 1年目の評価額は、取得価格×(1-減価率/2)
  • 2年目以降の評価額は、前年度の評価額×(1-減価率)
  • 太陽光発電設備の減価率は0.127(2020年1月時点)
  • 算出結果が取得価格の5%を下回った場合は、大きい方を評価額として選択する

固定資産税の額によっては、売却も検討すべき

売電価格はFITによって固定化されていますが、固定資産税は路線価によって変動し、3年に1度評価額が改正されます。地価が上昇すれば税金も上がるのです。また償却資産税は定められた耐用年数以降も0になることはありません。老朽化し発電能率の落ちた設備にも、買った金額の5%の評価が出され続けます。

売電価格に注目しがちですが、支払う税金は意外と多いものです。売電価格固定化の恩恵が無くなったあとは、収益事業としてしっかり管理運営していく必要があり、もはや投資の枠を超えたものとなります。

太陽光発電所の買取価格は、FITの残存期間が短くなればなるほど下がる一方です。太陽光発電所の中古市場が活発な今が、売却のタイミングと言えます。固定資産税をしっかり計算して、売るべきかどうか判断しましょう。

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