太陽光発電所で発生した盗難事例と防犯対策をご紹介

太陽光発電所は野外に設置するものなので、盗難されてしまうリスクが少なからずあります。「太陽光パネルなんて盗難されるの?」と思うかもしれませんが、太陽光発電所からは太陽光パネル以外にも盗まれると困るものも少なくありません。

本記事では、太陽光発電所における盗難について、どのようなものが狙われやすいか、や盗難対策についてお伝えしていきます。

太陽光発電所の盗難は産業用が多い?

太陽光発電所には住宅用と産業用の2種類がありますが、この内、盗難が起こりやすいのは産業用です。

人目がつきにくいため盗難されやすい

住宅用の太陽光発電所は、その多くが住宅の屋根の上に設置されています。人目につきやすいじょうたいですので、通報されずにパネルを盗難するのは一筋縄ではいきません。

一方、産業用の太陽光発電所は、一般的に地価の安い郊外に広大な敷地を用意して太陽光パネルを設置することが多く、住宅用と比べると人目につきにくくなります。さらに、産業用の方がたくさんの設備が設置されているので、1度の盗難で多額の利益を生みやすく、狙われる可能性が上がってしまうのです。

栃木県で太陽光パネルが盗まれた事例

太陽光発電所が盗難にあう事件は最近でも起こっています。例えば、2019年5月8日には栃木県那須町にある発電施設で太陽光パネル約2,000枚のうち1,772枚が盗難されています。被害総額は約2.226万円にものぼるそうです。

この発電所は、2018年3月に太陽光発電パネルの設置を終えていたものの稼働しておらず、施設の周囲にはフェンスはなくロープで仕切られていただけ。施設のセキュリティ面の甘さを突かれて盗難にあってしまったのでしょう。

住宅用も油断は禁物

多くの盗難事件は産業用の発電所で起きていますが、住宅用でも油断は禁物。住宅用は人目があるため盗難事件が少ないですが、住宅用でも人目がつきにくい場所になってしまっていては注意が必要です。

どんな設備が盗まれる?

2019年に発生した栃木県那須町の事件では、1,772枚の太陽光パネルが盗難にあっていますが、太陽光パネルは1枚1m×1.6mなどとサイズが大きくそう簡単に盗難されるものではありません。そのため、別のアイテムが狙われることが多いのです。

送電用ケーブルが盗まれやすい

産業用の太陽光発電所の盗難で多いのは送電用ケーブルです。ケーブルは銅でできているため高価で取引されやすく、また工具で切断するだけで盗めてしまいます。

太陽光発電パネルは盗まれにくい

太陽光発電パネルは大きく、大量に運搬することが困難であることに加え、1枚1枚にシリアルナンバーが記載されています。そのため国内で転売すると足がつきやすくなるため、狙われにくいのです。ですが、それでも太陽光パネルが盗まれないわけではありません。国内での転売が困難でも、海外で太陽光パネルを転売する方法があるためです。

産業用の太陽光発電所の盗難事例については、そのほとんどが送電用ケーブルとなっていますが、太陽光パネルも例外ではないため、どちらも対策しておくことが大切です。

太陽光発電の盗難対策

太陽光発電に盗難対策するにはどうすればよいのでしょうか?具体的な盗難対策は大きく下記の4つの方法があります。

  • 盗難補償へ加入する
  • 防犯設備を設置する
  • 住所を公表しない
  • 太陽光発電所を定期的にメンテナンスする

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

盗難補償へ加入する

万が一盗まれた時のことを考え、盗難補償に加入しておくとよいでしょう。盗難を防止するものではありませんが、他の防犯対策と併用しておくとより安心して、太陽光発電所の運用に努められるでしょう。また、盗難補償に加入する際には、人災だけでなく、自然災害による破損・故障にも対応しているか確認することをおすすめします。

防犯設備を設置する

もっともポピュラーな方法が現地に防犯カメラや防犯ライトを設置することです。設置していれば、盗難にあった際に犯人を見つけやすくなるのはもちろん、盗難の抑止力にも繋がります。

防犯ライトについては、センサーライトがおすすめ。センサーが反応した時に点いた明かりで防犯カメラが録画している様子も演出できれば、より高い防犯効果を期待できます。盗難を働こうとしている人も、自分の姿が撮られてしまったと思えば盗難せずに立ち去る可能性もアップするでしょう。

住所を公表しない

産業用の太陽光発電所は、一般的に地価の安い郊外に用意されることが多いですが、その住所をみだりに公表しないことも防犯対策となるでしょう。特にホームページへの記載を控えるようにしましょう。

太陽光発電所を定期的にメンテナンスする

定期的なメンテナンスの実施も盗難防止として役に立ちます。定期メンテナンスを実施することで、自然と人の出入りが多くなり、人の目が増えます。フェンスの破損に気付き修繕をしておけば、不審者も容易にできなくなるでしょう。定期なメンテナンスの日程に関しては、あまりに規則的に行ってしまうと、メンテナンスを行っていない日を狙われてしまう可能性があるため、できるだけ不定期に行う日も設けるとよいでしょう。

また、メンテナンスと併せて草むしりを行うことで、「手入れが行き届いている=人が定期的に出入りする」と犯人側が認識して、盗難の対象となりにくくなるでしょう。

防犯対策だけではないメンテナンスの3つの効果

メンテンナンスを行うことは防犯対策はもちろん、以下の3つの点でプラスとなるため、必ず実施しましょう。

  • 発電効率の維持
  • 経費節減
  • 耐久性の低下を防ぐ

発電効率の維持

太陽光パネルに付着した汚れを除去したり、草や木がつくる日陰を失くすことで発電効率のアップにつながります。

経費節減

定期的なメンテナンスの実施により故障を防ぐことができ、結果として不要な出費を防げます。また、仮に故障した際にも早期に発見できる確率が上がり、機器まるごと故障する前に、機器の一部の修繕だけに抑えられれば費用もおのずと安くなります。

耐久性の低下を防ぐ

機器の劣化や耐久性の低下を防ぐことができます。耐久性の低下を防ぐことで、設備を長く使えると共に、自然災害が起きた時でも損害を最小限に抑えられるでしょう。

まとめ

太陽光発電所における盗難事件と狙われやすい設備・防犯対策についてお伝えしました。防犯対策することで、盗難を防止できることはもちろん、売りに出したいと考えた時にも買主によい印象を与えやすく、高値で売却しやすくなるメリットもあります。また、防犯対策は安全に運用するだけでなく、万が一売りに出す際にも強みになるので、紹介した内容をぜひ実践してみてはいかがでしょうか。