管理会社が倒産してしまった

倒産

このページでは、実際に起こった太陽光発電投資に関する相談を取り上げ、専門家である久保氏(キューボー)に対応策をアドバイスしていただきました。

【相談】業者が倒産…返金の要求にも応じてもらえず

Bさん:施工途中に管理会社が倒産してしまいました。工事は中途半端な状態で放置されたまま。頭金の支払いを済ませてしまっていたので、返金を要求したのですが対応してもらえませんでした。どうすればいいのでしょうか。

【対応】状況によって打つ手がガラッと変わる

まずはパネルやケーブル、架台などの盗難を防げ

久保氏:これは相談者がどうしたいのかによって、アドバイスが変わってきますね。「お金を取り戻したいんですけど、どうしたらいいですか?」という方は、弁護士に相談しないといけないでしょう。でも、その場合、向こうの会社が倒産しているということは、戻ってくる確率は相当低くなってしまうと思います。

このケースは状況によって打つ手がガラッと変わります。例えば、材料、パネル、架台などが現場に置いてある場合、一刻も早く工事を再開しないと、すぐに盗まれてしまいます。太陽光発電の盗難は、工事中の被害が一番多いのです。実際、私たちQvouでも、どんなに気を付けていても年に2~3回は盗まれている。だから、工事中は重いケーブルもひとつひとつ車で持って帰っているくらいなのです。もし一晩放置して帰ったら、まず盗まれてしまうでしょうね。

太陽光発電のケーブルってとても高い単価で売れるので、いわゆる窃盗グループたちは全国の太陽光発電所の場所をすべて把握していて、毎晩巡回しています。警察はあまり取り締まらず、ほぼノーリスク・ハイリターン状態なので、太陽光発電の盗難ビジネスっていうのが、今日本ではすごく流行っているのです。現場にパネルや機材を置きっぱなしにするというのは、「どうぞ、持っていってください」と言っているようなもの。

今あるものと、ないものを整理する

相談者がまず考えるべきことは、今、自分の手に入っているものは何か、もう戻ってこないものは何か、を整理すること。ほとんどの場合、残念ながら頭金が戻ってくるとは考えにくいので、今、手元に残っているパネル、ケーブル、架台など、それぞれの調達の進捗を把握しましょう。場合によっては、商社の在庫でストップしているかもしれません。

現状把握をして、例えば新規でウチに相談してくれれば、融資を受けて、太陽光発電所の工事を再開できることもあります。新規で融資を受けて太陽光発電投資をしたいのか、泣き寝入りしたいのか、弁護士に依頼をして法的に何かをしたいのか。太陽光発電をそこから立て直して、形作っていきたいというのであれば、いくらでも手助けをすることはできます。

社歴と財務状況を必ずチェック

一番いいのは、帝国データの情報を取り寄せて、会社の歴史、財務状況を把握すること。赤字が続いて債務超過で飛びそうな会社なのか、ちゃんと利益が確保できている会社なのかを確認しましょう。やっぱり資金繰りが厳しいところはお金が最優先ですから、利益がちょっとでも増えるなら何でもするわけです。だって、会社潰して社員を路頭に迷わすか、それとも手抜き工事で利益を上げるか、という選択になってくるから。だから、会社の歴史と財務状況は必ずチェックすべきでしょう。

あとは、事務所に直接行くということ。これは、多くの方が意外とやっていません。営業マンがやってきて、そこで契約しているケースがほとんど。その場合、事務所に行ってみると、なんか雑居ビルの汚いところで、社員が2~3人くらいしかいなくて…というのが本当に多いのです。そのような会社が、今後20年間ちゃんと存在しますか?と考えると、怪しいものですよね。

最低5カ所は直接見に行く理由とは?

さらに、その会社が手掛けた発電所を「最低5カ所」直接見に行くということ。大体多くの業者は、「見せる用の発電所」を用意しています。しかし、その場合は多くても3カ所あればいいほうでしょう。5カ所見せろとなれば、まずボロがでる。5カ所を見せることができないとなれば、これは完全にアウトです。

この時に大事なことは、5カ所の発電所の工事について「その業者が手掛けたという証拠」を見せてもらうこと。自社の物件ではなく他社が手掛けた発電所を見せる不届きな業者がいるためです。具体的には、土地の謄本、土地の所有者の移り変わり、会社とお客さんの土地の売買契約書などをチェックして見極める。

その土地の所有者の連絡先を聞く、というのも有効な手段となります。「発電してみて、実際どうですか?」と。個人情報うんぬんが心配かもしれませんが、あくまでもこちらの要望として提案するということ。うまく売電できていれば「どうぞ」となるでしょうし、トラブっていれば、まず応じてくれないでしょうね。怪しい業者であれば、個人情報のために無理ですと言ってきます。その場合、「個人情報は向こう(物件所有者)が承諾してくれればOKなので、とりあえず聞いて」と言えばいいわけです。この要望に対して、ひとりも紹介してくれない業者であれば、完全にアウトです。

5%の業者に出会うまでは相当な時間と労力が必要

これらの方法で業者を絞っていくと、現状の太陽光発電業者の95%は消えてしまいます。それくらい業者を見極めるというのは、骨が折れるくらい大変な作業なのです。サラリーマン投資家の方が土日全部使って動いたとしても、丸1年以上はかかってしまうでしょうね。それくらいヒット率が低い業界なのです。

CMとか広告をバンバン出している業者が安心というわけでもなく、これらの見極め方法でチェックしていくとアウトなところは結構あります。それは、土地契約を地主さんと勝手にやってね、というスタイルが多いためです。土地の売買契約に関しては、太陽光発電業者は責任を持ちませんというわけ。

素人さんが田舎の土地の売買をいきなりする際、例えば、対象の土地のなかに赤線(田舎の里道。農作業者が通る道)が含まれていたりします。これの対応をせずに、いきなり太陽光発電所をドーンと建ててしまったら、あとから周辺の住人から撤去しろと言われてしまいますが、多くの会社の場合は「土地契約に関しては責任をとりません」というスタイルなので、自分で何とかするしかありません。素人の方にこの対応でできるわけもなく、だから95%なのです。

利回りの高さで業者を選ぶと大変なことに

業界の基本的な構造として、太陽光発電の工事・設置に関しては、いわゆる「工作物」であって、建築基準法の対象外になるので、どんなひどい施工でも基本的に許されてしまう…ということを認識しておいて欲しいんですよね。どんな無茶苦茶な施工をしていたところで、明確に違法であると言えないのが、この業界のもっとも悲劇的な部分なんです。だから、買主自身が非常に厳しい目を持って、その工事内容を見抜くことが肝要です。どういう工事内容が行なわれていて、どういうメンテナンスをすれば20年持つのか。

例えば、弊社キューボーの場合は、50年持つような仕様で対応していますが、にもかかわらず5年しか持たないような業者を利回り重視などで選んでしまうと大変なことになるでしょう。あくまでも太陽光発電は20年持って初めて利益が生まれるものであって、そもそも5~10年で壊れてしまうような物件だったら、どうあがいても赤字なんですよ。例えば、初年度の利回りが11~12%だったとしても、5~6年で壊れてしまったら、まったく意味がない。そこで、「業者の見極め」というのが非常に重要になります。

年収が500万~600万円の一般的なサラリーマンの場合ですと、2000万~3000万円の太陽光発電所を1件、ないし2件あたりしか持てないでしょう。それを「利回りが1%高いから」という安直な理由で、でたらめな業者を選んでしまう方が少なくありません。この業界は「計画倒産」が多いので、利回りを餌に買わせて3年で会社をたたむというのが、残念ですが流行っています。これが一番儲かるから。

利回りよりも工事のクオリティをチェックしろ

太陽光発電所の手抜き工事というのは、大体5~6年で初めて不具合が見えてくるので、そうしたときに全部利益だけ取って倒産、お客様が電話しても「この電話はもう使われてません」というように持っていけるから、この業界で一番儲かるビジネスモデルっていうのは、手抜き工事をやって3年で計画倒産。逆に言えば、買主としては、それを見抜かないといけないわけです。

「ここ数年で太陽光事業の会社を新しく立ち上げた」「工事内容がよく分からないのに、なぜか利回りが高い」そういう怪しい業者。そんな業者から、自分の一生を預けるつもりで太陽光発電を買わないといけない、というのが現状。個人で家を買う場合、マンションにしても一軒家にしても3000万~4000万円が多い。太陽光ってそれとほぼ同額なわけじゃないですか。そういうものに対して、ネットでポチポチやって購入ではなく、日本全国どこだとしても新幹線や飛行機に乗って実際に見に行かないといけない。

それでも最近は、他社が作った物件をお客様に見せて「これウチがやりました」という手の込んだ業者もいます。実際にキューボーの物件にもいろんな業者の方が来て「これウチが作っています」というケースが多く、それを防ぐためにキューボーではすべての物件に会社名を載せたデカい看板を設置しています。そこからピタっとなくなりました。ですから、太陽光発電の工事のクオリティが、利回りよりもはるかに重要なポイントなるので、買主としては、まずそこを見極める。

管理会社が倒産!打つべき手は?

今置かれている状況を把握し、今後どうしたいかを決める

人生の分岐点

まず、自分の手元にあるものと、ないものを確認すること。すでに支払った頭金をどうしてもお金を取り戻したいということであれば、弁護士に相談するのが良いでしょう。そして、工事に必要な機材はどれだけ手元にあるのか確認すること。太陽光発電の機材は高値で売買され、盗難ビジネスが横行しているほどです。現場に機材が搬入済みならば、一晩放置すれば必ず盗難に遭うでしょう。

早急に持ち帰るなどの手を打ってください。搬入されている機材以外にも、これから納品予定であるとか、商社に在庫としてキープされてものなどがないか、確認すること。このまま泣き寝入りするか、法的になにか策を講じるのか、太陽光発電を一から立て直すのか、今後どうしたいかを決めてください。工事の再開を希望するなら、例えばウチに相談してくれれば何らかの形でサポートすることはできます。

業者選びには手間暇がかかる

太陽光発電は、20年稼働させてやっと利益が生まれるもの。だから工事から20年以上サポートし続けてくれる企業であるのか、自分で調べる必要があります。会社の歴史、財務状況を調べ、利益が継続的に出ているのか確認すること。営業担当者が何度か自宅に来て、口頭で説明を受けてそのまま契約してしまう人が多くいます。家を買うのと同じくらい大きな買い物です。

この先何十年も付き合っていくことになる業者ですから、自分の目で見極めてください。まず実際に事務所を訪れること。そしてその業者が今まで手掛けた発電所を少なくとも5カ所見に行くこと。見せるようの発電所を用意している場合もありますが、多くても3カ所です。また他社が手掛けた発電所を「自社でやりました」と紹介している場合も多々あるので、その業者が手掛けた証拠も確認しましょう。方法は、土地の謄本やお客さんとの売買契約書を見せてもらうなど。実際にその土地の所有者を紹介してもらうのも良い手です。

目先の利益にとらわれない

太陽光発電の工事・設置は、建築基準法の対象外なので法による縛りがありません。どんなにずさんな施工でも、基本的には許されることになります。利回り重視で業者を選んではいけません。太陽光発電は20年以上と長期戦なので、初年度の利回りが高くても、物件そのものが20年持たなければ意味がないのです。高い利回りをうたい文句に契約を交わし、手抜き工事をして3年ほどで計画倒産する企業も多くいます。それが一番儲かるからです。また相談者のように施工途中で投げ出されるケースも少なくありません。残念ながら、優良な業者は全体の5%程度です。目先の利益にとらわれず、業者を見極める目を買主自身が身につけなければいけません。

チェックすべきは工事のクオリティ

工事が手抜きの場合、施工後約5~6年で不具合が生じてきます。手抜き工事を施し、3年で計画倒産というのが一番儲かるビジネスモデルなので、不具合が見えた時には連絡が取れない…とならないよう事前にリサーチしましょう。会社の歴史が浅い。また、利回りは良好と聞くが工事の内容が不明。そのような業者には気を付けてください。今までの施工実績を調べ、工事内容はどのようなもので、20年持つよう継続してメンテナンスが行われているのか、業者のクオリティを図りましょう。

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