太陽光発電所のリスク診断

全国にある太陽光発電所の中でも、設計や設備に不具合のある発電所は意外と多いということをご存知でしょうか。

ご自分は大丈夫…と思っていても、実は設計ミスや施工不良等起こしてしまっているかもしれません。

そこで実施したいのが太陽光発電所のリスク診断です。

太陽光発電所のリスク診断のポイント

太陽光発電所のリスク診断と言っても、何か特別なツールがあるわけではありません。

全国の太陽光発電所で過去に起きた事例等や、今後起こるであろうことが想定されることについて、1つ1つチェックしていくものです。

ここでは具体的に以下の2つについて解説していきます。

  • 改正FIT法に沿った運用となっているか
  • 土地や設備に不具合はないか

改正FIT法に沿った運用となっているか

2012年に施行されたFIT法は、5年間の運用の間で見つかった課題を解決すべく、2017年4月に改正FIT法をとして新たに施行されました。

改正FIT法の施行により、太陽光発電所の運用者は事業者として事業計画やその他の書類を提出することとなりましたが、その他、以下のようなものが義務化されました。

  • メンテナンスの義務化
  • 標識設置の義務化
  • フェンス設置の義務化

太陽光発電所は適切にメンテナンスされることや標識やフェンス設置が義務化されることとなりました。

これら、義務化された措置を怠っていた事業者に対しては、指導、助言や改善命令のみならず、認定取り消しされる可能性もあるため注意が必要です。

なお、例えばフェンス設置を例にとると、ロープ等ではなくフェンスを設置することといった取り決めや、屋根の上等設置が困難な場合、川や崖に囲まれているなど設置の必要がない場合は設置不要といった取り決めもなされているため、規定の内容をよく確認するようにしましょう。

土地や設備に不具合はないか

太陽光発電のパネルや、それを設置する架台や基礎等に不具合はないか、土地の地盤に問題はないかなども確認するようにしましょう。

太陽光発電所は定期的なメンテナンスが必要で、パネルやパワーコンディショナーの取り換え等でコストがかかることもありますが、これら、基礎や架台の不具合、土地の造成不良などが発覚した場合の補修費用は膨大なものになる可能性があります。

手遅れになる前に対処しておくことで大きな問題にならないこともあるため、定期的に確認しておくことが大切です。

実際にあった事例

ここでは、太陽光発電所の設計や設備の不具合について、実際にあった事例をご紹介します。

積雪の重みで架台が崩壊した事例

北関東~北陸~東北~北海道等積雪の多い地域で太陽光発電所を運営する場合、積雪の重みで架台やパネルが破損しないよう設計、施工することが大切です。

もちろん、一般的な設計者、施工者であればそのことを知っており、積雪した時に架台や基礎が曲がったりしないよう荷重を分散させるなどの措置が取られています。

しかし、中には設計ミスか施工ミスか、このような措置が取られていない発電所もあります。

こうした発電所では架台や基礎が曲がり、いつ倒壊してもおかしくない状況となってしまいます。

後から是正することも可能なので、設計・施工した会社も交えた話し合いをする必要があるでしょう。

コネクターや電線が焼けていた事例

次にご紹介するのは、太陽光発電パネルをつなぐコネクターやその他の電線が焼けていた事例です。

これは利用されたコネクターや電線が適切でなかったことが原因と推測されます。

焼けたコネクターや電線につながった部分については発電できませんし、太陽光パネルや架台にまで損傷が及ぶと補修費用も発生してしまいます。

コネクターや電線は太陽光発電パネルの下に隠れているため、特に素人の場合はこのような確認を失念しており、被害にあうこともあるでしょう。

コネクターが外されていた事例

これは設計や施工の不具合ではありませんが、過去には太陽光発電パネルをつなぐコネクターが数カ所外されていた事例もあります。

コネクターが外されている分の太陽光発電パネルについては、当然発電してくれません。せっかくパネルを購入して、土地に設置したのに発電してくれないのであれば何も意味がありません。

なぜコネクターが外されていたかについては、何らかの意図があったのかもしれませんが、正確な理由は不明です。

全国の太陽光発電所の中には、このような事例もあることも知っておくとよいでしょう。

太陽光発電所のリスク診断のポイントと、実際に全国の太陽光発電所で起きている施工や設計の不具合に関する事例をご紹介しました。

これら不具合については、ご自分が運営している間に起こって事故につながったり、発電量の低下につながったりしては元も子もありませんし、これら不備がある状態では高値で売却することは難しいでしょう。

だからこそ、リスク診断をして早めに対策することが大切だと言えます。